ライフサイクルコスト

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先日のコラムで、ライフサイクルコストという言葉から派生したローンサイクルコストを取り上げましたが、派生元のライフサイクルコストを取り上げたことがないことに気づき、改めて、ご紹介いたします。

不動産・建築の分野で、ライフサイクルコストという言葉の意味は、例えば家を新築する場合、当初の建築コストだけではなく、建築後のメンテナンスコストから諸税、解体コストなど、その住宅が滅失するまでにかかるコストの合計です。広い解釈をすれば、住宅の断熱性能による光熱費の差額も含まれるかもしれません。つまり、新築時のイニシャルコストと暮らし始めた後のランニングコストの合計が、ライフサイクルコストになります。

不動産を購入する場合なら、購入代金のほか、購入諸費用(仲介手数料、登記費用、火災保険、諸税、リフォームやオプション代など)も含めたイニシャルコストに加え、購入後のメンテナンスコスト、固定資産税等の負担などのランニングコストに、解体や売却時の費用なども含めた合計が、ライフサイクルコストとなります。

昭和の年代は、住宅の量が不足しており、数を供給するため、新築主導で流れてきて、さらに、景気対策や経済成長のために持ち家を推進してきたことから、新築住宅を購入する、というのが正義のようになってきており、とりあえず供給すればいい、というようなスタンスで、後々の維持管理から耐久性、売却までのことは、あまり考えてきておりませんでした。

これが、家計資産構築に寄与できないばかりか、足を引っ張るようにさえなり、環境面でもマイナス要因となることなどから、ようやく国でも住生活基本法を制定し、長期優良住宅(※)を推進するようになりました。※長期優良住宅とは、耐久性に優れ、長期にわたり資産価値が維持できる住宅、としておきます。

この長期優良住宅は、クオリティが高いことから、とうぜん、初期のイニシャルコストは高めになります。今までの不動産購入や新築の現場では、初期の費用で比べた検討が中心でしたが、長期優良住宅を基本とする住宅事情とするならが、ライフサイクルコストでの比較検討にしなければなりません。

国や一部の事業者では、長期優良住宅を普及させるための啓蒙活動を盛んに行っており、ほんのわずかではありますが、購入者側にも徐々に浸透してきております。しかし、まだまだ多くの方は、初期のコストばかりを気にしてしまいます。(心情的には理解できますが)

住宅が家計の資産構築の基本となれるかどうかは、結局、国や事業者ではなく、購入者側の意識次第だと思います。住宅を長期的な視野で考える風潮が当然のようになるのかどうか、ここがポイントになるでしょう。

(ローンサイクルコストについてのコラム抜粋)住宅ローンの借入時にかかるコストと住宅ローンの返済中にかかるコストや完済時のコストの合計です。利用期間が長期にわたる住宅ローンは、借入時のコストだけではなく、借入から返済までの全体でかかったコストで、比較検証する必要があり、その際に利用します。活用事例として、繰り上げ返済利用に伴う軽減効果と手数料負担や、団体信用生命保険料負担の検討などがある。

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